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2015/07/21

ソドムとゴモラ(18~19章)

 ソドムとゴモラが滅ぼされる前に、3人の天使がそれらの町の状況を見ようと遣わされた。「ソドムとゴモラの罪は非常に重い、と訴える叫びが実に大きい。 わたしは降って行き、彼らの行跡が、果たして、わたしに届いた叫びのとおりかどうか見て確かめよう。」(18:20)。つまりこのとき、神はもうすでに、この世界をご自身で直接裁くのではなく、たぶん、ある天の会議体を通じて裁いておられたのである。なぜそのようなことになったのか。その起源は、ノアの大洪水にまで遡る。そのときに神が全世界と結ばれた契約によるのである。
 この新しい契約の内容について、あまり取り上げられることはないようなのだが、それはどうでも良いような、単に「神はもう大洪水を起こさない」というような単純なものではない。神がもはやご自身で世界を裁かないと決心され、世界の統治を人間に委ねられたということが何を意味するのかというと、その結果、この世界で、善と悪の壮絶な戦いが始まったということなのである。つまり、神がこの世界に介入されている間は、善が必ず勝利し、悪は即座に裁かれ、謂わばすべてがハッピーエンドであることが保障されていたのだが、神がもはやこの世界に介入されないとなると、必ず善が勝利するとは限らないという恐ろしい状況になったのである。果たして、あるとき、天で壮絶な戦いが起こり、天の軍勢と悪魔の軍勢との戦いに悪魔が敗れ、地上に投げ落とされたとイザヤ書14章や黙示録12章他に記されている。その結果、天には神を中心とした天使の会議体が置かれ、地には悪魔を中心とした悪の軍勢がはびこることになったと思われる。しかし、この世界の統治が人間に委ねられているとすれば、天の会議体は、何のために存在するのか。それは、全世界の統治を神から委ねられている人間を助けるためなのである。
 そのようにして、あの3人の天使は、天の会議体から地上に遣わされ、裁きを行う前の状況確認がなされたのである。そして天使は言った、「わたしが行おうとしていることをアブラハムに隠す必要があろうか。」(18:17)彼らは、アブラハムという人間を助けるために遣わされて来ていたのである。その目的は、神がアブラハムと結ぼうとされている契約を邪魔する要因を取り除くためであった。ソドムとゴモラを放置しておくことは、その神の計画を妨害することだったのである。そして、もう一つの目的があった。それは、アブラハムに神の裁きとはどういうものかを見せるためであった。神は、命の尊厳を守るために、その尊厳を冒す者の命を要求すること、そして、神は正しい者を悪い者と共に滅ぼすことは決してないということである。もくもくと煙の立ち上るソドムから救い出されたロトと再開したとき、アブラハムはそのことを確認したに違いない。そして、その戦いがどのように壮絶なものであったかも思い知った。ロトの妻が犠牲になったことにより。

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