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2011/12/03

最近の母

 先日、母の二人の弟が病院に見舞いにきてくれた。母は、本当に久しぶりに会った弟たちに、別段驚きや喜びの表情は示さなかった。母の表情は、次第に失われつつあるように思われる。しかし、自分の身の回りのことに関しては、意識がはっきりしていて、未だにあれを持って来いとか、どうなっているのかとか私に問い正すことがある。このときは、ちょうど母のリハビリ訓練の時間であったため、少し話を交わした後で、彼らを一階のカフェに案内し、コーヒーを飲みながらしばらく歓談した。彼らを見ているだけで、母の麗しさを感じる。それが兄弟というものなのだろう。彼らは歳老いて、電車を乗り継ぐのに右往左往しながらも、鷲のように飛んで来てくれたのである。そのことがとてもうれしかった。
 しばらくして、もう一度母のところへ戻ると、今度は食事の時間になっていた。私たちは、食堂で母に声を掛けてから病院を出た。車に乗るときに両人からお見舞い金もただいてしまった。駅へ送る途中で、食事を一緒にと切り出したら、躊躇しながらも受け入れてくれたので、しばらく一緒に食事をしてから駅で分かれた。

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