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2011/12/07

母との会話

 今日は、「南病院入口」というバス停で降りて、母の病院へ向かった。入口と言っても、全然入口ではなく、結構な距離を歩かされた。家から行くのと大差ない距離だった。病室へ行くと、やはり母は眠っていた。しばらくポータブルトイレを椅子に座っていたが、少しにおうので、部屋の外から母の車いすを引っ張ってきて、それに座っていた。ここに来るときは、いつも緊張する。日常と違う環境がここにはある。段々とやせ衰え、意識も朦朧とし始めている母のそばにいると、人間とはなんだろうと考える。そのような状態でも、母はやっぱり母で、何も変わってはいないように思える。それから、信仰のこともいろいろ考えたくなる。自分は、どうあるべきかとか。ここにいると、母の前にいると、なぜかそんなことを思ってしまうのである。しばらく目をつぶって祈っていると、急に母が大声を出した。どきっとして、母を見たが、寝ぼけているらしい。またしばらくして、大きな声を出した。今度は目を開いていたので、「どうしたの」と聞いたら、「薬がほしい」と言った。まもなく介護の人が来た。ナースコールを押していたらしい。その人が、「夜はもう薬は飲まないんですよ」と言ったら、母は納得した。あんな言い方で、通じるのだろうかと思った。ときどき、ワーカや看護師の言葉が、あまりにも丁寧でよそよそしくて、母には通じないように思えることがある。その人が行ってしまってから母に、「僕だよ、分かる?」と聞いたら、「分かるよ」と大真面目に答えた。「ああ、よかった」と思った。本当に良かった。母の手を握ってしばらくそこにいたが、「もう、帰った方がいいよ」としっかりした声で言った。「どうして?」と聞くと、「忙しいだろうから」、「別に忙しくなんかないよ」。それから、しばらくいろんな話をした。外はもう冬で寒いこと。私が最近会社へ行っていること。今日、教会の人が来てくれたらしいこと。最近、MRAの検査をしたこと。リハビリでどんなことをしているかということ。昨日は、二男が夜遅く帰ってきたこと。長女も遅かったこと。明後日、ボーナスが出ること。どんな夢を見るかということ。母は、夢は見ないと言っていた。そうして話していたら、また、「もう、帰った方がいいよ」と言うので、もう一度手を握ってから、病室を出た。

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