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2011/12/03

転室、また転室

 母の容態は、このところ日に日に深刻になってきている。昨日、別の病院の検査結果が出たので、聞きに行ったところ、組織検査では異常なしだったが、血液検査では、腫瘍マーカが800以上にもなっていた。こちらの主治医の話では、卵巣癌の疑いがあり、骨等にも転移している形跡があるとのことであった。ターミナルケアという言葉が医師の口から出てきたのには驚いた。これまでも、診断の結果に疑問を感じながら通院していたが、やはり事態は深刻なものだったのだ。定期的に健康診断をさせていれば、このようにはならなかったのだろうかと思った。
 母が入院したときには、治療病棟が満室だったため、リハビリ病棟に入れてもらった。しかしそこでは、新たにリハビリに入ってくる人が優先らしく、2日目には2人部屋の差額ベットへと移されてしまった。それからやっと治療病棟のベッドが空いたとのことで、4人部屋の差額ベッドに移された。あまり病室を転々としたために、母は混乱したらしく、昨日行ってみたら、「私、昨日、秩父まで行ってきたのよ」と訳の分からないことを言っていた。「あんな遠くに来てしまって、とてもいやだったけど、こうして帰って来られて本当によかったわ」と。看護士の話では、昨夜、水が飲みたいとか、家に帰りたいとかで、頻繁にナースコールをしたために、同室の人から苦情が出て、今日は、1人部屋の差額ベッドに移ってもらうことになっているという。段々出費もかさむようになるが、致し方ないので、承諾し、夕方にもう一度行って見ると、すでに1人部屋に移されていた。その部屋には、テレビも冷蔵庫も落ち着いた家具もあり、大きな窓もありで、なかなか良い部屋である。そこで、母が夜、どんなに過ごしているのか見るために、今日の夜は、しばらく一緒にいてみようと、看護士に許可を求めた。夜行って見ると、私のために、ソファーを入れてくれてあった。でも、それがあまり居心地が良くないので、しばらく車椅子で本を読んでいたが、そのうち、そのソファーに横になったら寝てしまったらしい。
 母と私、そして神様の3人がそこにいるような感じがした。一人部屋に移ったことを幸いに、母に聖書を読んであげようと持ってきたのだが、母がずっと眠っていたので、今日は読む機会がなかった。またそのうちに読んであげられるだろう。私が目を覚ましたのは、夜の12時半ころだったが、母はやはりすやすやと眠っていたので、看護士に断って、玄関のドアを開けてもらい、歩いて帰宅し、お風呂に入ってから寝た。

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最近の母

 先日、母の二人の弟が病院に見舞いにきてくれた。母は、本当に久しぶりに会った弟たちに、別段驚きや喜びの表情は示さなかった。母の表情は、次第に失われつつあるように思われる。しかし、自分の身の回りのことに関しては、意識がはっきりしていて、未だにあれを持って来いとか、どうなっているのかとか私に問い正すことがある。このときは、ちょうど母のリハビリ訓練の時間であったため、少し話を交わした後で、彼らを一階のカフェに案内し、コーヒーを飲みながらしばらく歓談した。彼らを見ているだけで、母の麗しさを感じる。それが兄弟というものなのだろう。彼らは歳老いて、電車を乗り継ぐのに右往左往しながらも、鷲のように飛んで来てくれたのである。そのことがとてもうれしかった。
 しばらくして、もう一度母のところへ戻ると、今度は食事の時間になっていた。私たちは、食堂で母に声を掛けてから病院を出た。車に乗るときに両人からお見舞い金もただいてしまった。駅へ送る途中で、食事を一緒にと切り出したら、躊躇しながらも受け入れてくれたので、しばらく一緒に食事をしてから駅で分かれた。

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