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2011/07/13

知性と意志とについて

 「知性」とエックハルトが言うとき、そこには「心」とか「精神」といったものとは本質的に異なった概念が提示されているようである。例えばそれは、「意識を超えたアプリオリ(先天的)な知識」をも含む概念であり、それが特に「認識」との関係で取り扱われるとき、それは人の「個性」というものさえ超越した概念となってくる。つまり、誤解を恐れずに言えば、それは何か無機的な単なる概念のようにも思えてくるのである。しかも、エックハルトの神へのアプローチにおいては、この「認識」ということが最重要な働きなのである。神は、自分自身を「言葉」と名付けた。それは、人間的な感覚からすると、ある意味で「無機的な単なる概念」のようでもある。そして、エックハルトは、「神は、ひとつの知性である。すなわちただ自己自身だけを認識することによって生きるひとつの知性である」と言う。そしてまた、私たちの知性についても、「神が最も本来的に住まいするのは、その神殿、すなわち知性をおいて他にない」と言うのである。これらのことから、エックハルトの語る「知性」とは、すでに「個」を超えた概念であり、それが彼の提示する人間存在の姿なのである。それは、各個体ごとに完全に閉じたものであると共に、また一方で、概念においては、つまり「認識」という働きにおいては、神をも含めた、開かれた領域なのである。
 一方でまた、「神は愛である」と言われる。そしてこれは、「意志」というものに関係する。そこで、エックハルトはここで「知性と意志」について、自然の光より遙かに高い光のもとでの認識に基づいて論じているのであり、「知性は意志よりも高貴ではあるが、しかし両方ともこの光に帰するのである」と言う。「この光」とは、神から発する「認識の光」であり、それは、私たちの知性の上にも照り輝く。どのようにして、それはやってくるのであろうか。私たちが神の似姿に造られたということからであり、また私たちが神に近くいるということからである。
 エックハルトは語る、「そうなろうとする人は、神にいつでも近く、神のみ前にいなくてはならない」と。どのようにであろうか。「その人は明けの明星のようでなければならない。すなわち常に神から忘れられることなく、常に神の傍らにあり、神との近さを等しく保ち、一切の地上の事物から超然とし、そして言葉のかたわらで一つの例え言葉としてあらねばならない」と。そうすれば、かの「認識の光」は、その人の知性の上に輝き続けるであろう。
 彼はさらに語る、「しかしさらに別な言葉というものがある。これは述べられることもなく、思惟されることもない。むしろ逆に語る者の内に永遠にとどまるのである。それは語る父の内にあり、絶えず受け取られ、そして内にとどまったままである」と。言葉が知性によって受け取られ、それがその人の内部に留まるとき、それはその人の一部となり始めるのであり、そのとき、ある聖なる「意志」が芽生えてくるのである。「知性とはいつも内に向かって働いているものである。何であっても、より繊細にそしてより精神的になるにつれて、それだけいっそう力強く内に向かって働くものである。力強く、繊細に知性がなればなるほど、知性の認識するものも知性とますます強く合一し一なるものとなる」と彼は言う。ここに「知性と意志」の関係の秘密があるのである。その際、魂は、ますます内向的になり、自分が論理的にも空間的にも、閉じた系であることを強く意識するようになると共に、また一方では、高次の認識において、神と合一し、自らの力で神と共に一つのわざを行おうと意志するのであり、それが魂の浄福なのである。「自分自身の内で漂うこの認識の内で魂の浄福を造り出すためには、魂はそこでひとつの例え言葉でなければならず、神と共に一なるわざを働かなければならないのである」とエックハルトは語るのである。

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マーブルチョコレート

Choko 私は、チョコレートが大好きである。でも、同時に大の苦手でもある。というのも、食べると腸が荒れてしまって、あとで少し苦しい思いをすることになるからである。そんなに重症ではなく、アレルギーというほどではない。ただ、体に合わないと感じるのである。これは、まるで、あの何でも金に変えてしまう術を授かって、自ら餓死した王様(そんな話だったっけ、ほとんど忘れたが)のようであり、悲しくもあった。しかし、最近、一つのチョコレートを見つけた。これは、なぜか腸に害を与えないようだ。そして、これが子どものころに食べた、あの懐かしいチョコレートだということもやはりうれしいことの一つなのである。

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