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2009/01/29

第5章 病人に触れさせなさい

 「病人に触れさせなさい」とは、一見高慢な態度にも見える。しかしこれは、主イエスご自身が行われたいやしの方法なのである。これに関するもっとも有名な聖書の記事は、あのマルコ5章の長血の女の物語である。主イエスは、なぜこのようないやしの方法をとられたのだろうか。それにはまず、時間がなかったことが挙げられる。主イエスはこのとき、会堂司の娘をいやしに行く途中であり、群衆が彼に押し迫っていた。それと長血というのは、よく知らないがたぶん隠しておきたいような病気だったのだろう。それゆえ、主イエスが大っぴらに彼女のいやしに関られるのは、歓迎されることではなかったのだろう。そこで神は、病気の人が自ら主体的にいやしを行う人に触れることによる病のいやしという方法を備えられたのだと思う。すると、この章題の「病人に触れさせなさい」というのは、「Let the sick lay hands on you」の訳としてはふさわしくなく、むしろ「病人の方から触ること」とか「触っていやされる」とかの方が原文の主旨に沿っていると思われる。
 ところでこの場合に働くところの信仰は、病人すなわちいやされる側の信仰である。いやしを行う人は、この場合それを意識さえしていない場合もあるようだ。しかし、いやしの力は、いやす人から出ていやされる人に流れ込む。主イエスがそれに気付かれたように。そこで、いやす側の信仰もなにがしかの役割を演じているに違いない。そしてこの関係は、通常のいやいの場合、つまりいやす人が主体的に行ういやしの場合と同じであり、違うのは両者の信仰を用いる比率なのだろう。
 このようにいやしは、いやしを行う人とそれを必要としている人のそれぞれの状況、二人の関係、与えられている知識等々により、非常に多様な形態になり得るのであり、そのすべてにおいて、神の栄光が現されることが求められているのである。

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第4章 手を置くことプラス・アルファ

 ハンター夫妻は、病人に手を置くこと以外にも様々なことをいやしの条件として掲げる。例えば、「病気に命令すること」、「立ち上がって歩く等の動作をさせること」、「状況とは関係なしにただ信じること」、「聖霊に触れられること」、「知識の言葉等の賜物を働かせること」等々が揚げられている。これらが行われるときに、神がいやしを行われるというのは、神の一つの気まぐれのように私には思われる。フランシス女史は言う、「一つの方法でいやされなくても、それでやめてしまってはいけません」と。私たちは、神がそのときどきに気に入る方法でいやしを行う必要があるのだろうか。これはしかし、私には何だか分かるような気がする。そのためには、私たちは神に徹底的に従順でなければならないからだ。私はこのことを、教会の礼拝における賛美の選曲のときに体験してきた。その際神は、様々な方法で賛美の曲目を私に提示される。どのような方法か分からないため、時には午前中いっぱい時間を使ってもまだ決まらずに午後にまで及ぶ場合もあった。それは、いつも違う方法によるので、私を悩ませた。しかも、私が選んだのか神が示されたのかさえ判別し難い場合も多い。しかしそのようにして選定された曲には、神の油注ぎのようなものがあり、礼拝での賛美は感動を伴うものとなる。これは、神の気まぐれでもあり、また私たちの側の自由度でもあり、その絶妙なコンビネーションが神と私の一種親密さをそこに形作る。それは、わずらわしくも喜ばしく、香しいものである。
 これらのことの深い意味は、私たちにはきっと分からないものなのだろう。しかし、もう一つの理由がある。それは、悪魔の存在である。病気を起こすのは、悪魔の仕業だという前提があり、いやしは悪魔との戦いであるという意識がある。このことも、いやしの多様性に一役買っているのだろう。すなわち、神は私たちの従順と悪魔の裏をかく方法でいやしを行われるのかもしれない。そしてこれらと共に、もう一つの従順がある。それは、いやされる側の従順である。神は、信じる者と共に、その信仰を通して働かれるゆえに、方法論や事例にではなく、神の恵み、真実、哀れみにのみ依り頼むことが求められるのである。
 これに対する、ハンター夫妻の方法論は、霊的な衝動による速やかな行動である。それは、不信仰に自分自身を差し挟む余地を与えないためである。それゆえそれは、一つの方法がだめでもすぐに他の方法を試すことにもつながる。それにより、つねに神に主導権があることが表現される。それは、この章に記された様々のめざましいいやしの御業がハンター夫妻の栄光ではなく、神の栄光となるのにどうしても必要なものに思われる。それが誰もが驚く超自然的な奇跡であるからだ。

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