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2008/05/23

王国分裂の諸相

歴代誌下 第13章

 ヤロブアムとレハベアムの時代から始まった南ユダと北イスラエルの争いは、レハベアムの子アビヤの治世になっても続いた。この争いは、非常に特殊な条件の元に措定されたものだった。
 第一にそれは、神が計画されたものであった。ソロモンの背信への報復として、神がイスラエルの12部族のうち、11をヤロブアムに与えられたのであった。第二にそれは、分けられざる分割であった。というのは、神ご自身が分割され得ないお方だからである。分かれ争う二つの王国が、共に同じ神を信じているということは、当時としては、あり得ないことであった。その結果、この二つの王国は、互いに争いながらも、歴史の中で、究極的には一つになるべきもの、つまり一つの民族として認識され続けるのである。第三にそれは、戻ることのできない分裂である。ひとたびこの分裂、すなわち、一つの神を信じていた者の中に生じた分裂が生起するや、それは自分の力では、もう元に戻ることができない。神から離れてしまった、人の罪性が浄福への回帰を、様々な面で邪魔するのである。
 ああ、この矛盾と喪失、不自然と狂騒は、いったい何なのだろうか。それは、イスラエルという聖なる民を、内部から蝕み、ついに回復させることもなく、闇から闇に突き進ませ、バビロン捕囚により、流浪の民の身分にまで墜ち果ててしまわせるとは。その状況はまるで、弟アベルを殺したためにノド(さすらい)の地へと追いやられたカインのようである。この創世記の悲劇は、神の裁きの言葉通りに、呪いとなり、まさにイスラエルの歴史の中に現実化したのである。その意味では、ユダ王国はアベル、イスラエル王国はカインとみることができ、ユダは、イスラエルよりも好ましい生け贄を捧げたが、イスラエルの攻撃の的ともなった。それは、イスラエルがユダの捧げ物をねたんだからである。
 ユダの王アビヤは、先祖の神により頼み、雄々しく戦ったので、イスラエルを打ち破り、この闘いでイスラエルのえりぬきの兵士50万人が剣で倒された。ヤロブアムは、アビヤの時代に二度と勢力を回復できず、主に撃たれて死んだ。

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