神殿の場所
歴代誌下 第3章
ソロモンの神殿は、モリヤの山に建造された。そこは、かつてアブラハムがその長子イサクを神への犠牲として捧げようとしたところであり、その同じ場所で、主イエス・キリストが十字架に架けられる、すなわち、今度は父なる神がご自身の一人子を犠牲として捧げられるのである。
ダビデは、かつて悪魔の誘いに乗り、イスラエルの人口調査を行い、先見者ガドを通した裁きと赦しの折に、当時エブス人オルナンの麦打ち場であったこの場所を買い取って、そこに祭壇を築き、和解の供え物を捧げた。神は、そこでダビデの捧げ物に、天からの火をもってお答えになり、それを見たダビデは、「神なる主の神殿はここにこそあるべきだ。イスラエルのために焼き尽くす捧げ物をささげる祭壇は、ここにこそあるべきだ」と言って、ここを将来、神殿を築く場所として選定した。
神は、このように場所にこだわられる。神は、場所を選定し、それに執着しておられるのである。それは、私たちが神を礼拝するのは、この地上であり、そこで神の臨在に接するために、特別な聖別を必要とするからである。そのためにソロモンは、神殿の内側とそこに設置される祭具をすべて金で被い、さまざまな宝石で飾った。また彼は、2体の金のケルビムを造り、その翼で至聖所を覆った。さらに彼は、神殿の入り口の左右両脇に合計2本の柱を造り、その1本をヤキン(確立)、もう1本をボアズ(力)と名付けた。それは、建物としての神殿の天井を支えるためではなく、天と地上のつながりを象徴するものであり、神殿により、人の思いが確立されることによって、あらゆる力が与えられ、この地上の営みが天の雛形によって導かれ、神の高い意志が地上に焦点を結ぶのである。
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