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2007/08/29

恐怖の力

ヨブ記 第18章

 ヨブの友たちは、ヨブの苦難が彼の過失から来ていることを確信していたので、彼に間違えを納得させることがまず先決だと思った。しかし、彼らがどのように説得しても、ヨブは自分の過ちを認めなかった。こうなると、この議論には、決着の見通しはなくなってくる。人と人の議論では、そのような状況になることが良くある。人は元々、結論のないことを真剣に議論していることがある。そして、根拠のない議論で、相手を納得させられるかのように錯覚していることがある。結局最後には、語調が強い方が勝つことが多い。また、気の長い方が勝つことも少なくない。どちらにしても、それは決着がついたとは言い難い結末であり、後味の悪さが、それを証明している。
 そこで、シュア人ビルダドは、恐怖に訴える戦略をとった。神に従わない者の結末を論い、それがどのように恐ろしいものであるかを表現しようとした。彼は、自分の経験や伝え聞いた知識を総動員して、身の毛もよだつような真理の羅列によって、ヨブの恐怖を呼び起こそうとした。彼がそれをやってみたのには、二つの目的があった。一つは、自分の弱い確信を貫くことにより、ヨブを正しい道に連れ帰ろうとする意図であった。もう一つは、彼自身に確固とした確信がなかったので、ヨブに対して恐怖を投げかけることにより彼を試そうという意図であった。しかし、どちらにしてもビルダドの企ては、ヨブを傷つけずには済まなかった。私たちも同じようなことをしてしまうことがある。それは、言葉の遊びであり、賭けであり、それ以外に方法はないのであるが、相手を執拗に傷つけてしまうのである。
 ああ、私たちが神の思いを持っていたなら、そのような最低の方法は取らずに、分からないことは分からないままにしておいたであろうに。

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神と同じ思い

ヨブ記 第17章

 人々は、ヨブを襲った災難により、ヨブに罪があると結論する。そして、ヨブに自分の無実を証明する方法はない。しかし、それにも関らず、ヨブは自分の無実を主張する。そこで、彼の潔白を証明してくれるのは、神をおいて他にない。そこにヨブの苦しみがあり、あきらめがあり、開き直りがある。
 しかし、そこにもし、一人の正しい人がいたなら、その人は神と同じ思いを持っているに違いない。そして、その人は、ヨブの潔白を確信するだろう。なぜ、そのようなことが起こるのか。それは、だれにも分からない。ただ、彼が神と同じ思いを持っているというそのこと以外には、理由はない。神は、その人に、この世の方法ではなく、超自然的な方法により、ヨブの潔白を確信させるだろう。それこそが、神を信じる者が持っている希望であり、信仰の確信なのであり、ヨブの希望なのである。

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神の御計らい

列王記下 第11章

 イエフがユダの王アハズヤまで殺したので、その母アタルヤが女王となった。彼女は、息子の次に王となるべき王族をすべて滅ぼして自ら王となったはずだったが、一人だけ生き延びた王子がいた。アハズヤの姉妹ヨシュバがアハズヤの子ヨアシュを密かにかくまっておいたのだった。彼は、アタルヤが国を支配していた6年の間、乳母と共に神殿に隠れていたが、7年目に祭司ヨヤダが百人隊長たちと契約を結び、彼を王位につけた。女王アタルヤは、この謀反によって殺された。神は、いつもイスラエルとユダを同じように心にとめておられる。しかし、特にユダに対しては、ダビデとその子孫に絶えずともし火を与えると約束されており、その通りに実行されるのである。
 このとき、アタルヤと共にバアルに仕えていたバアルの祭司マタンも殺され、バアルの神殿も壊された。神がエリヤを通して言われた言葉は、このときに変則的に成就したのだと思う。すなわち、「イエフの剣を逃れたものをエリシャが殺すであろう。しかし、わたしはイスラエルに七千人を残す。これは皆、バアルにひざまずかず、これに口づけしなかった者である」との言葉である。そこでは、イスラエルという言葉は、ユダをも含むものとして包括的に使われている。イエフの剣を逃れた者をエリシャが殺さなかったため、裁きがユダにまで拡大して行われたのである。そしてエリシャは、この預言の成就に加わらなかった。その代わりに、神は祭司ヨヤダを用いられたのだろう。もしエリシャが自分の役割を果たしていたら、主の言葉は、もっと違うように成就していただろう。そのように、神の言葉の成就の形態には、多様な面があるのだ。しかし神は、全能であり、時間を越えておられる。そこで歴代誌下第22章に書いてあるように、このようになったのは、すべて神の御計らいなのである。

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