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2007/06/02

神が敵となる

サムエル記上 第28章

 ペリシテ人が結集してシュネムに来て陣を敷くと、サウルもイスラエルの全軍を集めてギルボアに陣を敷いたが、サウルはペリシテの軍隊を見て恐れ、その心はひどくおののいてしまった。主の霊は、すでにサウルを離れてしまっており、彼を奮い立たせるものはなく、夢にも預言にも、また祭儀によっても、神はサウルにもはや何も答えられなかった。神の力なしに、自分の力だけで強敵に対することは、サウルにとって恐ろしいことであった。以前は、このような状況の時には、神の霊がサウルに激しく降り、彼を別人にした。しかし今はそれがなくなっているのに彼は気付いたのだった。いつからそうなったのか、どうしてそうなってしまったのか、彼には分からなかった。彼は、かつて神の箱がペリシテ人に奪われたときのイスラエル人のように、自分から神の臨在が去ったのを感じることができなかったのだ。
 神はそのようなサウルを王として選ばれたことを後悔され、ダビデを新しい王に選ばれた。それではダビデには神の臨在が自覚できていたのか。私はそこまでは行っていなかったのだと思う。神の完全な臨在は、主イエス・キリストによって信じる者に与えられる聖霊によらなければ感じることはできないと思うから。だからダビデも神に伺いを立てるときには、エポデを用いたのだと思う。それにしても、サウルとダビデには、神との距離とでも言うものに大きな違いがあったのだと思う。ダビデは、神を畏れ、神を慕い、神を讃美した。彼の内には、神からある刻印が与えられていたのだと思う。それはあくまで刻印であり、神から何かがダビデの心に忍び込んだというのではなく、ダビデ自身の心がある決定的な変化を神から受け取っていたのである。
 サウルは、神の前に自分の心を変化させようとはしなかった。そこで神を自分の外に探した。彼はすでに、国内から口寄せや魔術師を追放していたので、いまやイスラエル中を探し回り、エン・ドルというところに一人の口寄せの女を見つけた。彼はその女に預言者サムエルを呼び起こさせた。サムエルはすでに時間のない永遠の世界で眠りについていたが、この女の魔術により呼び起こされ、サウルの前に立ち、「なぜわたしを呼び起こし、わたしを煩わすのか」と言った。サウルはサムエルに言った、「困り果てているのです。ペリシテ人が戦いを仕掛けているのに、神はわたしを離れ去り、もはや預言者によっても、夢によってもお答えになりません。」サムエルはサウルに言った、「なぜわたしに尋ねるのか。主があなたを離れ去り、敵となられたのだ。」しかし、事実はそれをもっと奇異に表していた。すなわち、今や神の霊を持つダビデが、ペリシテの軍隊の一員として、彼の敵に回ろうとしていたのだから。

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